BLOG医院ブログ

2021.05.06

眼窩減圧術は安くてもいいじゃないか

眼窩減圧術は安くてもいいじゃないか 最近とあるブロガーさんの記事で書かれていたことがあったので解説しますね このブロガーさんは活動期の治療を行って、その後に眼窩減圧まで行って元の顔貌を取り戻したのですね そこで今回眼窩減圧が査定されたことを周囲の方に話したところ、 「安くなるならそれでいいじゃない」 と言われたとのことでした 確かに患者さんからしたら負担が少ないほうが良いように思うと思います 安ければ安いほうが良いですよね? でも僕はそこにはたくさんの問題があると思うのです それを解説しますね まず、10年前の状況をおさらいしていただきたいのです 僕がUCLAに留学して開業する前の状態です 甲状腺眼症は治らない病気でした 眼窩減圧がある、というのは知っていても、入院3週間、皮膚に大きな傷が残り 片眼の手術に最低2時間、最長6時間もかかる大手術だったのです 一週間空けて、片目ずつ行う手術だった そんな手術は、患者さんはもちろんですが医師もやりたくない 眼窩減圧は失明のリスクすらある手術です 医師だって人間ですから長時間の手術で医療訴訟のリスクがあるとなれば誰もやりたくない 眼科医なら白内障手術とか硝子体手術やっていた方がスマート 眼窩減圧なんか、やっていても損するばかり だから誰もやりませんでした バセドウ病眼症は治らない病気だったのですね 全国で、眼科医にも内科医にも「治らない」「そういうもんだ」「あきらめなさい」と言われていたのです つまり手術する医師にとって魅力的に映らないと、せめて労働対価が他の手術よりも低くないことを示さないと誰もやりたがらない そして鹿嶋友敬の動ける時間は限られていますから 若手が育っていなければ、僕の手が動かなくなったら日本の眼窩減圧は再度消滅する 日本中で治らない眼症の患者さんたちが涙にくれるような時代に戻るのです それを防ぐためにはやはりきちんとした対価を示す必要があるのですね 後進医師に眼窩減圧がやりたいと思わせなきゃいけないというのが1点 それから次に、今僕がやっている手術の内容は、自分のお金と時間をかけて獲得したものです 留学に自己資金で1500万くらいかかってます それから1年間無職でしたから、本来日本にいれば入ったであろう収入を考えると 差し引きで数千万円のお金がかかっているようなものです それだけのコストをかけて、高い技術を日本に輸入して皆さんに提供しているのです 近年の日本では、安いことが良いかのように思われる風潮があります でも分かると思いますが100均ショップに行ってなにかを手に取った時に、作りが粗雑だなあって思った経験ってあると思います つまり安いものにはそれなりの理由があるのですね もともと一般家庭の出身ですから学生時代とか貧乏もしています それで言うと安いものには理由があるし、逆に高いものにも理由があるのです 高いものを高い料金を出して買ってあげないと、高いものを作る技術は廃れて、この世から無くなってしまう 平成の30年間、日本はまったく成長しませんでした 僕は日本が新しいものや技術を買うことを良しとせず より安いものを求めるようになっていったからではないかなと思っているのです みんなが100円の回転すししか食べなくなったら、銀座でしっかりした寿司を出す店はなくなり、技術も途絶えてしまうのですね だから高い技術にはそれなりの対価が必要であると考えているし、それを安く提供することは世の中の発展を阻害し、むしろ文化や技術を破壊するのでそれ(安く提供すること)はしないということが1点 次に、そもそもなんですが、オリンピア眼科病院では眼窩減圧が査定されていない それがオキュロフェイシャルクリニック東京では査定される こういうことが許されて良いと思いますか? 日本医師会のホームページには、患者の人権を謳っている部分があります https://www.med.or.jp/doctor/international/wma/lisbon.html 原則1.a すべての人は、差別なしに適切な医療を受ける権利を有する 原則2.a 患者は、民間、公的部門を問わず、担当の医師、病院、あるいは保健サービス機関を自由に選択し、また変更する権利を有する 患者さんがどの病院でどのような治療を受けるのか これは患者の権利なんです 人権と言っても良い それが恣意的な形で運用され、審査会とオリンピアが結託してオリンピアに患者が流れるように仕向ける オキュロフェイシャルクリニック東京をイジメたいがために減圧を査定するということをし、その施策が甲状腺眼症の患者の迫害になっている 僕は日本は、フェアであることを重んじる国だと思ってきました 世界でも珍しく、勝つことよりも、負けても良いから公正であることを重んじる国民 それがどうでしょう 見事に公正さのカケラもない運用をしているのです ここで諦めたら、アンフェアなことをしても許される国になっていってしまう こういう細かいことの積み重ねが国の行く末を決めると思っています だからこそ、日本社会の将来のためにも諦めないということが1点 以前のブログにも書きましたが 日本人ひとりひとりの意識が問われているのではないかと思っているのです 公正さを保つこと 高い技術を評価すること トータルの損得で考えたら、損なのかもしれませんが 僕は正しいことを正しいと言える世の中になっていってほしいと思っています

2021.05.06

関東信越厚生局へ行ってきました

関東信越厚生局へ行ってきました タイトルにある通りなのですが、関東信越厚生局の東京支部に行ってきました 関東信越厚生局は厚生労働省の下部組織です 社会保険を監督する立場にある厚生労働省の下部組織なのですね すでに関東信越厚生局には減圧が査定されることについての陳情はあげてあるので 今回は厚生労働省の中の医系技官と言われる、医師免許を持った役人に面会することが出来ないか、検討してもらいたいというのが目的です 厚生労働省の見解を基に、今後の術式を決めていくので そもそもの厚生労働省が決定を出す前に、一度プレゼンテーションできるのであればやっておきたいと思ったのです 眼窩減圧の適応の基準が明確ではなく、東京支部が恣意的な運用を行い、〇リンピアの減圧は通し、オキュロの保険は切るということをしているということを上申したのですね 担当者は当たり前ですが同情的で、なにか出来ないかやってみていただくという言質をいただくことが出来ました 患者のための制度を曲げて運用するアンフェアな人たちとのやり取りを明らかにしつつ、どれだけ彼らが皆さんのためにならないことをしているか明らかにして行きたいと思います

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