診療内容
バセドウ病眼症・甲状腺眼症皆様に最良の手術を受けて頂くために
バセドウ病・甲状腺眼症とは
バセドウ病がもたらす問題点
バセドウ病・甲状腺眼症の大きな問題点は、点滴や内服の治療を受けて安定期に入っても、風邪のように治ったら元通りではなく、以前とは全く異なる見た目・容姿になってしまうことです。
特に見た目の変化が起こるのは、その多くが若い女性であるということが問題です。
英語ではこの醜い眼球突出をDisfiguring Proptosis(眼球突出による醜形)と呼んでいます。
「内科的な数値が安定すれば眼球突出も治る」などと間違ったことを言われていることもありますが、一度突出したら元には戻りません。

多くの方々がこのような状態に対して苦しんでいますが、バセドウ病・甲状腺眼症に対する手術治療を行っている施設は全国にもほんの数か所程度しかありません。かつ眼科の中では、かなり大掛かりな手術になるため、数週間の入院を必要としている施設もあります。
そのような理由から、比較的軽度の眼球突出に対する手術を行っている施設はほとんどありません。
このような方々に対して、
我々は専門的な知識・経験をもとに出来る限り整容的な観点を重視した手術を行っています。
他院で手術の適応がないと断られた方々でも我々の施設で手術を行う方は多くおられます。また治療が出来ないとあきらめていたため発症から長い時間、何十年も経過していた方も手術を受けに来られます。
是非一度ご相談だけでも頂けたらと思います。
バセドウ病眼症・甲状腺眼症で、
こんなお悩みを抱えていませんか?

眼球が突出している
目がくぼんでいる
容姿が気になり人に会いたくない
アメリカで先進的な医療を学んだ、
国内でも少数の眼窩・眼瞼専門のDr.鹿嶋にご相談ください。
新前橋かしま眼科形成外科クリニック 院長 鹿嶋 友敬


経歴
2002年 | 群馬大医学部 群馬大 眼科 |
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2004年 | 伊勢崎市民病院 |
2005年 | 群馬大 眼科 |
2007年 | 聖隷浜松病院 眼形成眼窩外科へ 国内留学 |
2009年 | 群馬大にて眼形成外来を開設 |
2012年 | 学位取得 群馬大学眼科 助教 |
2014年 | アジア太平洋眼形成学会理事 |
2016年 | カリフォルニア大学ロサンゼルス校へ 留学 |
2017年 | 新前橋かしま眼科形成外科 クリニック 開院 |
2018年 | オキュロフェイシャル クリニック東京 開院 |
海外・国内活動
2009年 | Singapore National Eye Center |
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2010年 | アジア太平洋眼形成外科学会 北京 Invited Speaker |
2011年 | ヨーロッパ眼形成学会 コモ (イタリア) |
2012年 | 世界眼科会議 アブダビ Invited Speaker Asia ARVO シンガポール Invited Speaker APAO 釜山 Invited Speaker アメリカ眼科学会 シカゴ Invited Speaker |
2013年 | APAO ハイデラバード Invited Speaker アメリカ小児眼科学会 シンガポール Invited Speaker ヨーロッパ眼形成学会 バルセロナ |
2014年 | 世界眼科会議 東京 Invited Speaker アジア太平洋眼形成外科学会 デリー アメリカ眼形成学会 シカゴ |
2015年 | APAO 広州 Invited Speaker |
2016年 | KSAS(Korea Society of Aesthetic Surgery) meeting in Seoul ITEDS(International Thyroid Eye Disease) meeting in London APSOPRS & JSOPRS joint meeting session chair iseminer 甲状腺眼症の手術治療 |
患者様へのご挨拶
世界中の誰であっても自分の体にメスを入れるというのは恐怖を感じることだと思います。
私達のポリシーは、「できるだけ痛みの少ない治療」「常に最新の治療」を目指すことです。
痛みをできるだけ少なくする工夫を行い、そこからさらに世界の新しい知見を取り入れた手術、そして全国でも有数の手術数からの経験を基に治療を行っていくことで、手術を受ける方々に安心して治療を受けていただきたいと思っています。
私が専門としている眼形成眼窩外科を行うことができる医師は全国的にも非常に少ないです。 日本全国で治療できる医師がいないために治療が不可能であると諦めておられる方々が沢山いらっしゃいます。
私の目標は、まさにそのような治療を受けることが出来なかった患者様たちを治すことにあります。
これまで培ってきた豊富な知識と経験を、可能な限り痛みの少ない麻酔方法で治療いたします。治療に迷われている方々は、是非一度ご相談ください。
まずはご相談ください
日本では眼形成の専門医師・専門施設が少なく、治療に対する情報量も少ないのが現状です。
その為多くの場合、病気や事故等によって目の周りの表情が変化した患者様が自分の症状は治らないものだと思い込んでしまい、元の状態に戻す事を諦めてしまっている事が多いと感じています。
私はこれまで10年にわたり日米通算1万件件以上の手術を行った知識や経験を患者様の為に提供していきたいと思っています。

治療法について
バセドウ病眼症・甲状腺眼症説明動画
※初期設定でミュート(消音)で、かつ字幕設定ですので、安心してご覧ください。
活動期の治療
活動期の治療は、ステロイドの投与と放射線治療になります。
ステロイドは、体内で作られるホルモンの一種で、多様な作用を持っています。免疫、炎症を抑える作用があり、自己免疫性疾患や炎症疾患に対する有効な薬剤として広く使用されています。
活動期にステロイドの大量点滴療法(パルス療法)と放射線治療を併用することで、炎症を鎮静化させ、甲状腺眼症の活動性を抑えることができます。
非活動期の治療
活動期のあとは、非活動期と呼ばれる期間になります。非活動期は、目の状態が固定化してしまった場合、手術治療しか治す方法がありません。大まかに分けて、眼窩減圧術という奥の治療とまぶたの治療に分かれます。
- 【脂肪の減圧】
下のまぶたの白目を切って、目の奥にある脂肪をとる方法です。表面に傷が残ることはありません。合併症の発症率はすべての眼窩減圧の中で一番低く約3%弱とされています。当院で採用している手術になります。 - 【眼窩外壁の減圧】
眼窩外壁の減圧は、まぶたの上の二重まぶたのラインから切開するため最終的に傷跡が残りません。外壁の切除の場合、合併症の発症リスクが3%〜5%で、眼窩脂肪の減圧の次に合併症の発症割合が低い手術です。 - 【内壁の減圧】
手術時間は20-30分ですが、合併症の発症割合が10%〜60%と報告されています。当院では内壁減圧を1番最後の選択としてます。
眼窩減圧手術の詳細について
副腎皮質ステロイド・放射線治療などの内科的治療で治らなかった場合には、手術治療が必要です。眼窩減圧術は眼の周りの脂肪・軟部組織や骨を切除し、眼球突出を元に戻すための手術です。
眼窩減圧術は球後の組織を切除する手術ですが、切除する部位によって術式が分けられます。眼球と筋肉は切除出来ませんから、切除出来るのは増えてしまった脂肪と骨です。
骨は上下内外の4つに分けられます。このうち上は脳に近く、減圧の効果も少ないので通常は行いません。内壁・下壁・外壁の3か所になります。脂肪については眼球や筋肉、神経などの周囲に散在しています。
このうち眼窩脂肪の切除と眼窩外壁の切除では、新規複視の発生率が約3%とされていますが、内壁や下壁については10-50%とされ、新規複視の発生率が高いということが知られています。
内壁や下壁の骨は薄いので切除することが容易ではありますが、その分複視の発生率が高いため日常生活に支障が出る危険性が高いのです。また下壁には頬の知覚神経が通っているため頬の知覚鈍麻を起こす可能性が高いのです。
一方で、眼窩外壁や眼窩脂肪切除は新規複視の発生率は低いのですが、脳や眼の重要な神経や血管に近いため、切除するのに特殊な知識と経験が必要であり、熟練した術者しか行うことが出来ないという現実があります。
我々の手術方法は身体への負担を極力避けた方法で行います。
主に眼窩脂肪を切除する術式や、外壁を削る術式を第一選択とし、複視の頻発する下壁・内壁の除去を避けることで複視の発生率を下げるよう努力をしています。
またこれらの手術を行う際に、まぶたの裏の結膜や皮膚のシワの中を切開するため、傷跡はほとんど残りません。
さらに手術回数が少なくなるよう、両眼同時手術を行っています。
近隣の自治体の方であれば当日帰宅も可能ですが、遠方の場合には術後近隣のホテルへの宿泊をおすすめしています。
眼窩の骨のイラスト1

オレンジが眼窩内壁・黄色が眼窩下壁である。
眼窩の骨のイラスト2

青が眼窩外壁、紫が眼窩上壁である。緑は蝶形骨大翼で、外壁の切除の場合ここまで切除することが多い。
手術翌日の状態

内出血がありますが、3週間程度で治ります
下眼瞼結膜からの手術の場合には下眼瞼を中心として内出血が出ます。
内出血は約3週間で治癒します。
まぶたの腫れは目立ちません。
斜視手術
バセドウ病眼症では、眼球を動かす筋肉が肥大して固まってしまうため、2つの眼球が違う方向を向くことがあります。
斜視手術は眼を動かす筋肉を動かすことによって、2つの眼球の向く方向を同じにすることが出来ます。
当院で手術は行わず、専門家の病院を紹介させていただくことが多いです。
眼瞼手術
眼症治療の最終段階になります。
上記の眼窩減圧術もしくは斜視手術のあとで選択されます。
バセドウ病眼症では上眼瞼が吊り上がる、眼瞼後退という状態になっていることがあり、最後にこの手術を行います。状態によっては上眼瞼のみならず下眼瞼にも行うことがあります。
また眼瞼に増えた脂肪を切除することもあります。
眼球突出に伴って逆さまつ毛を発症する場合もありますので、その手術を行うこともあります。
術前

術後

バセドウ病眼症・甲状腺眼症の
手術例
20代女性
顔貌の変化と左右差のある眼球突出を主訴に来院されました。
発症前の顔貌から、術前の顔貌へ大きく変化してしまっていることが分かります。右目の見開きが大きく、上下の白目の露出が非常に大きくなっています。
それに伴い左右差のある顔貌となっています。眼窩減圧を行って術後には顔貌がかなり改善しているのがわかります。
さらに減圧をすることも出来たのですが、大きな改善が得られ満足されましたのでこれで終了となりました。
発症前

治療前後の症例写真
術前

術前

術後

術後

40代女性
両側の眼球突出と左上眼瞼の眼瞼後退があり来院されました。
この症例でも左眼の眼球突出が強く、上下の白目が露出している状態です。突出の左右差のため、顔貌の左右差が非常に強く出てしまっています。この状態に対して眼窩減圧手術を行い、その後眼瞼後退の手術を行いました。術後には眼球突出が改善し見開いたような表情が改善し、柔和な表情になっています。
治療前後の症例写真
術前

術前

術後

術後

30代女性
バセドウ病眼症発症前、発症後(術前)、眼窩(脂肪)減圧術後です。この方も、もともと美人でしたが、発症によって目つきが変化してしまっていました。
眼窩減圧手術により美しい顔つきになっていることが分かります。体的には上のまぶたの腫れぼったさが無くなり、二重瞼のラインが深くなっています。
発症前

治療前後の症例写真
術前

術前

術後

術後

40代女性
左から眼窩減圧術前、術後です。
バセドウ病眼症により術前にあった上下のまぶたの腫れが、術後には無くなってスッキリした状態になっているのが分かります。眼球突出が軽減するとドライアイ症状(充血する、ごろごろする、涙目になるなど)も改善します。
治療前後の症例写真
術前

術前

術後

術後

バセドウ病ではない方々への減圧術
眼窩減圧術はバセドウ病ではない原因による眼球突出に対しても行うことが出来ます。眼球突出により醜形をきたしていたり、兎眼やドライアイになっていたりする場合には手術適応があると考えます。
30代男性
こちらの方は右眼窩髄膜腫により眼球突出をきたしていました。
兎眼やドライアイになっていたりする場合には手術適応があると考えます。
治療前後の症例写真
術前

術後

50代男性
A大学病院の美容外科で皮膚からの脂肪移動術(ハムラ法)したものの改善なく、有名なB美容外科で結膜から脂肪切除、さらに皮膚切開からの脂肪切除、再度結膜からの脂肪切除、と計4回美容外科での手術を施行された方です。
最後にB美容外科で行った手術では瘢痕のためほんのわずかな量の脂肪(小豆大と言われたそうです)しか切除できなかったとのことでした。
どうにか改善したいと悩まれて受診しました。この症例の場合、表面の脂肪だけが問題なのではなく、その奥の脂肪も問題なのです。このためバセドウの方の減圧に準じて眼窩深部の脂肪減圧手術を行いました。
下眼瞼だけでなく
上眼瞼の膨らみも改善している
下眼瞼の膨らみが目立つが
術後には消失している
上眼瞼のふくらみが改善し
二重瞼が深くなっている
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術前
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術後
手術費用
保険診療(3割負担の場合) | 両目で約30万円 |
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自費診療 | 両目で約120万円 |
外部ホームページで詳しく見る
(Dr.鹿嶋ホームページ)